デジタルカメラ歴7〜8年の私がフィルムカメラに初挑戦してみました。
きっかけは、フィルムカメラ大好きな友人女子と、カメラ大好きの後輩男子の影響です^^
カメ女子「一枚にかける思いがデジタル一眼とは違ってすごくいいんです!仕上がりを見た瞬間の感動はすごいです!是非!」
と言われました。また後輩には、
後輩くん「フィルムは自分で色々考えながら撮ることが多いので勉強にもなりますし、メカ感を味わうことができて楽しいですよ!是非!」
若干興味はあったものの、今まで一度も手にしたことがありませんでした。
シャッターの切り方もわからず、またフィルムの入れ方、また出し方もわかりませんでした。でもこれがまた新鮮でとてもいい経験でした。
歴史を感じるレトロなボディの見た目も良いですし、またデジタル一眼レフに比べてかなり小さいという点も利点です。
今回初挑戦した、Nikon Fについて紹介したいと思います。
また、初めて撮影したリバーサルフィルムの作例も紹介したいと思います。
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NikonFについて
まずはカメラ紹介。
デジタル一眼レフを使っている私でも、このフォルムのカメラは非常にカッコいいと思います。
手にとってみたらそのかっこよささらに増し、「欲しい…」という気持ちにさえしてくれました。
昔のカメラとは思えないほど綺麗でかっこいいです。
Nikon F 1959年発売
ニコンFは1959年に日本光学工業(現在ニコン)で発売されたプロフェッショナル用の一眼レフカメラです。
主に報道用としてNikonFは活躍しました。また「寒冷地でも使用できる!」ということで世界的にも有名になっていったそうです。耐久性、信頼性は多くの人を魅了しました。
マウントはニコンFマウントを採用。
他のカメラメーカーですと、マウントの見直しが入って過去のレンズが使えなくなるということも多いです。
しかし、ニコンのFマウントというのは現在でも利用され続け、過去のレンズをいまだに使用することができます。【不変のFマウント】などと言われています。
Nikon F 約60年の価格の推移
発売時の価格は67,000円
このころ”円の価値”を調べてみました。
1959年の大卒の初任給が5,600円程度ということです。カメラが6.7万円ということは給料11ヶ月分。
現在の大卒の初任給が約20万円として、11倍すると…
220万円くらいということになります。(あくまで個人的試算です)
すごい価格だったんですね^^;
2017年現在でもニコンF購入しようとすると、ピンキリですが、1万円くらいから、ものによっては30万円くらいします。
60年経った今でもなお数万円の価値があるカメラってすごいですねえ。
ボディ上部
旧ロゴが入っているものを使用しました。新しいものには"Nikon"とは入っていますが、これは”NIPPON KOGAKU TOKYO”なマーク。
途中でロゴマークを変えた為NIPPON KOGAKU TOKYO は次第に作られなくなってしまいました。このため、旧ロゴはファンにはたまらないようです。
初期の日本光学東京の三角ロゴはおにぎりマークや富士山マークと言われています。
下の画像では少し見にくいですが、おにぎりのマークがシャッターボタンの前にあります。
デザイン的には「Nikon」のほうがすっきりしていますが、個人的には歴史を感じるおにぎりマークが好きです。
あらためてまじまじと見ても、NikonFは50年ちかく経ってるとは思えないほど綺麗です。
多少、黒塗装の剥がれはあるものの、ペンタプリズムの綺麗さ、問題ないシャッター動作などに非常に驚きました。
ペンタプリズムの取り外しも簡単
NikonFのペンタは非常に取り外しが楽チンです。理由はNikonFはファインダーだけ取り外しで他のものに変えられるように設計されていたからです。取り外して、測光機能つきのファインダーにしたりできるのです。
私がペンタを外したのは掃除の為。ファインダーの左下のボタンを押しながらペンタを外し、またボタンを押しながらスクリーンを外し、すべて無水エタノールで拭き拭きしました。
掃除することにより、ファインダーの見栄がとても良くなりました。
もともとは埃とか、黒い塗装が剥がれたものが混入していたのですが美しさを取り戻しました。
昔のカメラはこういうところが便利でもあるんですね〜
こんなところにも型名が入っていますし、日本製を示すJAPANの文字も入っています。素敵です。
スクリーンを装着して、カメラを上から覗くとこの通り
合焦距離0.6~0.7mのところに指を置いてみました。上画像のようにスクリーンに結像しているしている様子を見ることができます。
ここにペンタプリズムをつけて、左右反転させて人の目に届くんですねえ。
NikonFに装着したレンズついて
私は今回、NIKKOR-S Auto 1:1.4 f=50mm のレンズを使用しました。
いわゆる、”オールドレンズ”です。
NIKKOR-S Auto 1:1.4 f=50mmの発売日は、1972年〜となっています。
発売価格は当時の額で1,800円〜1万円程度だったそうです。
カニ爪がついたレンズは古いレンズの味わいを見せてくれます。
もともとこのカニ爪はレンズの絞り設定をボディに伝えるために設けられていた。
カニ爪をボディのピンに噛ませて、レンズの絞りを回すと、ボディ側にも絞りの情報が伝わるという仕組み。
NikonFには不要なカニヅメだが、マニアにはこれがたまらないそうです^^
またこのカニ爪ですが、「富士山型」という直線形状(NikonFにつけているもの)と、円弧形状(二枚目の写真、カニ爪がピンを噛んでいるもの)の蓋種類がある。
マニアにとっては「富士山型」が好評らしい^^;
このレンズ、アマゾンで購入しようとすると、現在でも10,000円ほどするようです。
メルカリや、ヤフオクをうまく利用して購入するのがいいかもしれませんね。
デジタル機・フィルム機ボディの大きさ比較
デジタルはD810(借り物ですが)
フィルムはFM3A(借り物ですが)
を並べて比較してみました。同じフルサイズなのにこの大きさの違い!
ボディの大きさが大きく異なるのがわかるかと思います。このボディの小ささも一つの魅力かもしれません。
デジタルの方が機能が多いことは確かですが、スマホやデジカメを飽きた人たちはフィルムに行き着くことが多いようです。
最近ではカメラ女子(フィルムカメラ)が大流行しています(個人的感想)。周りのカメラが好きな女性がみんなフィルムやっています。何と言ってもデジタル一眼レフに比べて、フィルムはボディが軽いです。しかもオールドレンズは軽いものも多く、女性にも非常に操作しやすいのかと思います。
実際にフィルムを現像に出しに行った時、お店に入るお客さんのほとんどが女性、しかも現像に出しに来るお客さんばかりでした。「こんなにもフィルム女子がいるとは…」ととても驚きました。
このブログをきっと見てくださっている、私の師匠も女性でして、いつも柔らかかつ繊細・表現力豊かな写真を撮られています。
「フレアがすごくい感じ」とか、「ソフトフィルター感が良い」とかデジタルではそういう風合いに加工ができますが、フィルムは撮って出てきた画像がそういう仕上がりになります。それが魅力的なところの一つかもしれません。
※三脚はマンフロット。
人生初のフィルム撮影は、リバーサルフィルム
初めてのフィルムはリバーサルフィルムで行いました。
現像するとすでに色が付いている為、現像後のフィルムだけでも楽しむことができます。
フィルムの説明を簡単に
フィルムはカラーと白黒フィルムがあります。
さらにそれぞれにポジティブとネガティブがあります。
ポジ(ポジフィルム)
と呼ばれるのは、リバーサルフィルムやスライドフィルムと言ったものです。
ポジはプリントをしなくてもフィルムのままで色が出ている為、何が撮られているか、ピントが合っているか、露出が合っているかなど判断できます。そしてプリントするなら良い出来のものだけをプリントできます。
ネガ(ネガフィルム)
というのはフィルムを現像して、紙に焼き付け、その後プリントしてやっと写真が見れるようになります。ネガの場合、焼き付けの段階で、露出や、色味の調整ができる為、多少失敗してもほとんどの場合が上手く仕上がるそうです。
最近のカメラ屋さんではプリントはせず、ネガ→現像→デジタル化→お客さんへLINEで送る なんていうサービスを行っているみたいです。
これもフィルムが再熱し始めているという表れかと思います。
上記に説明したようにネガの方が簡単で、ポジは難しいと言われています。ポジは失敗するとそれが仕上がりにダイレクトに出てしまうので、なかなか手が出せないという方も多いみたいです。
しかもポジの方がフィルム代が高いですしね--;
失敗できないかつ、失敗すると高い…
と考えると挑戦しにくいのかもしれません。
とはいえ、なんでもやってみたい私はいきなりリバーサルフィルムに挑戦してみました。
失敗したら次につながる!成功したらそれはそれで満足!という感じでリバーサルフィルムで撮影してみました。
フィルムの購入の方法
カメラ屋さんで一つずつ購入するとかなり高くつきます。
上のアマゾンや楽天のようにまとめ買いをすると一つあたりの単価がぐっと抑えられます。
余ったらメルカリとかヤフオクで売ってもいいかと思います。
リバーサルフィルム画像紹介
今回、フィルム初ということで、、、結果として失敗写真も数枚ありました。
失敗内容は
・開放側でピント合っていない写真があった
・不慣れな操作方法で露出があっていなかった
しかし、フィルム経験者さんに話を聞いたところ、初めてにしては成功写真が多い
とお褒めの言葉をいただきました。
写真はなんでもないような風景ですが、質感を見ていただければと思います。
人生初のシャッターは二子玉川駅から東の方向にシャッターを切りました。
露出計はスマホアプリを使用
話をいったん切ってしまいますが、ここで露出の話をしておきます。
ニコンFには露出計がついていないので経験で設定するか、露出計を別途用意する必要があります。
上の写真はアプリで露出を確認して撮影しました。
私はiPhoneのアプリをインストールし利用しました。
フリーソフトなので誰でも使いやすいかと思います。気になっている方は以下からダウンロードしてみてください。
App名:pocket light meter
また有料の露出計もあります。私は途中でこのアプリに変えました。
理由は、フリーのアプリだと広告がたくさん出るのと、アプリが途中停止するのが嫌でした。
一応紹介しておきます。
App名:FotometerPro
Iso、絞り、シャッター速度をそれぞれ変更することができます。
引き続き写真を紹介していきます。
ピアスにピントを合わせシャッターを切りました。仕上がりでも合っていることが確認できて嬉しかったです。
開放撮影で、背景のぼけ感も良いです。また、デジタルのパキッとした感じではなく、柔らかなその場の空気感をも伝わってきます。
建物にピントを合わせました。無限遠です。手前の街灯は少しだけふんわりと写っています。もう少し露出をあげてもよかったかなとも思いましたが、夕日の鮮やかなオレンジが写ったので結果オーライですかね。
建物の屋上のエッジもよく写っていますし、解像度も良好に思います。
建物内の薄暗い場所でも撮影できました。絞りは開放1.4、シャッタースピードは1/30と記憶しています。1/30はかなりスローシャッターですし、手ぶれ補正もついていないので慎重に撮影をしました。
メリークリスマスの文字にしっかりあっていますし、前ボケもいい感じです。またオールドレンズということで収差も多いですが、これがいい味を出しているように思います。画像周辺の口径食もいい味に感じます。
赤い鳥居、緑の木々の色がよく出ています。綺麗な画像ではないですが、この記事を書いている今でも写真を撮った瞬間を鮮明に覚えています。一枚一枚記憶に残るものですねえ。
雲の色が不思議だなあ。と撮影してみました。デジタルでは街の明るい部分が白とびしそうな条件でしたが、飛ぶことなく撮影できました。
フィルムのダイナミックレンジはデジタルと比較して広いですね。
自由が丘のポパイカメラの前でリバーサルフィルム36枚を撮り終えました。デジタルカメラの36枚なんて一瞬ですが、このフィルムを使い切るのに1ヶ月かかりました。それだけ慎重になっていたんですね^^;
自由が丘のポパイカメラでリバーサルフィルムの現像は1000円くらい。日数は約4日間くらいでした。デジタル化をしたい場合は別料金です。デジタル化はCD,USB,LINEでの提供方法がありましたので、みなさんにあったデジタル化を試してみてはいかがでしょうか?
ポパイカメラには様々なグッズも置いてあってあれもこれも欲しくなってしまいます^^ お近くの方は是非一度足を運んでみてください。私にとっては新しい世界で非常に楽しかったです。
ポパイカメラ:https://www.popeye.jp/free/shop
リバーサルフィルムで撮影した画像紹介は以上になります。
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最後に
人生初、Nikon F でのフィルム撮影について紹介いたしました。
フィルムは慎重になるため、一枚を撮影する時間が非常に長くなりました。露出合わせや、ピント合わせの操作が慣れていないということもありますが、私自身にとっては新鮮でした。
構えて、じっくり時間をかけて、撮る。というのもなかなか良いものです。
現在は、他のボディを入手したため、そのボディでネガフィルムで撮影をしています。撮影が終わって現像したらまた投稿したいと思います。
ボディはNikonFEを購入しました。また後ほどレビューしたいと思います。
本記事、最後までお読みいただきありがとうございます。
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